理事長就任のご挨拶

 この度の豪雨災害におきまして、お亡くなりになられました方々に謹んでお悔やみを申し上げるとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

 会員各位のご協力により無事令和2年・第9回総会が成立いたしました。
 西日本豪雨災害・昨年の台風災害の支援活動半ばでの、新型コロナウイルス」蔓延は、かつてない危機的災害となっています。有効な治療薬・予防ワクチンの開発も定かではなく、感染防止の自粛生活のため、今年度の総会は紙面・電磁採決とさせて頂きました。
 総会開催に際し、紙面・電磁総会にも関わりませず、元防災担当小此木大臣を始め国県市会及び関係各位より多くのご祝辞・ご挨拶を頂戴いたしました。衷心より感謝申し上げます。
 図らずも第3期目の理事長を仰せつかり身の引き締まる思いとともに、初心に帰り持続可能な活動団体として、合議性に基づくネットワーク運営を確立することを願っています。
 昨年の県内被災地への支援活動の課題解決のため、プロジェクトを委員会に立ち上げ、実践に即したマニュアルの改正を伴う検討会を進め、支援から受援活動への一体的な災害支援対策を 進めてまいります。個人・団体のネットワークの一層の推進が不可欠となっています。

 コロナ禍の中、線状降水帯による豪雨災害が九州から岐阜・長野に至るまで被害が拡大しています。あらためて災害により亡くなられた皆様に哀悼の意と被災された皆様にお見舞い申し上げます。
 熊本地震時にはいち早く、西原村・益城町・阿蘇町等に支援に駆け付けました。
 コロナ感染予防のため、残念ながら今回は現地でのボランティア支援は難しい状況です。 
 情勢を注視しながら、何らかの支援をさせて頂くことを考えています。
 
 現在熊本の「火の国会議」にオンラインにてオブザーバー参加しています。
 即日、国の要請により自衛隊・消防・医師団等の災害救助が展開されています。
 被災地では復旧のための作業は地域の連携で行われ、人命救助・生活支援の段階であり、限られたボランティア活動となっています。山間の地形も外部からの支援を妨げて、アクセスもルートが少なく既に早朝より渋滞が常態化しつつあることが報告されています。
 会議の中、情報の収集は村落との連携が福祉協議会の存在感を増している中、集落・部落・町内会・自治会との連携の(緊急情報のシステム化)必要性が課題となっています。
 5日目にして孤立(被災情報が定かでない)地域が多数あり徒歩収集のため把握に時間を要しているとともに、今日9日現在も降雨の予想が広範囲に出ており復旧を拒んでいます。
 コロナ禍のボランティアセンターの運営・避難所の運営、大きな課題を抱えながら、一日も早い広域支援体制が望まれるとともに、我がこととして備えを模索し充実してまいります。
 ウイルスとの二重の災害にITCの活用、Web会議等が欠くことのできないツールとなっています。本会にとっても本年の大きな課題であり、最重要活動として取り組んでまいります。
 本年も災害列島日本は免れることはできない、予断なき準備が必要となっています。
 会員各位・関係団体・多くの支援者の皆様のご指導ご鞭撻を頂戴し、神奈川県の安全・安心の一石とならんことを願っています。
 末筆ながら皆様のご健勝ご多幸を祈念申し上げ、挨拶に代えさせて頂きます。

令和2年 7月 吉日
NPO法人 神奈川災害ボランティアネットワーク 
                 理事長 河西 英彦