9月1日 関東大震災から97年に向けて

令和2年9月1日
特定非営利活動法人神奈川災害ボランティアネットワーク
理事長 河西英彦

残暑お見舞い申し上げます。
各位におかれましてはご清栄のこととお慶び申し上げます。

さて、9月1日は1923年(大正12年)の関東大震災から97年目の日にあたります。
従来は、この日の前後に大規模な防災訓練が国及び都県レベルで開催されると共に、各地域や職場でも防災訓練が開催され、防災力の向上に向けた様々な取り組みが行われてきました。しかし、本年は新型コロナウイルスの感染拡大により、それらの取り組みが中止になったところが少なくありません。
そうした中でも、一昨年の西日本豪雨災害、昨年の台風災害、今年に入って球磨川・最上川の氾濫等、全国各地で災害は頻発しております。

昨年の台風19号では、神奈川県においても川崎市と相模原市に災害が発生し、災害ボランティアセンターが設置され、県内外の災害ボランティアによる支援活動が展開されました。また首都直下地震や南海トラフ大地震の発生も予測されています。

特定非営利活動法人神奈川災害ボランティアネットワークは、災害発生時いち早く現地被害情況を把握し、一昨年の西日本豪雨災害、昨年の台風災害では被災地支援のボランティアバス派遣の取り組みを展開するとともに、昨年の台風19号災害では川崎市と相模原市の被災地支援に全力で取り組みました。

2011年3月11日の東日本大震災の支援活動から10年目を迎えようとしております。その復興も道半ば状態で、道のりは遠いようです。大災害は長期の支援が必要です。

昨年度の取り組みを踏まえ、本年6月に第9回総会を開催し、神奈川県内における防災力及び受援力向上を目指し、神奈川県内の災害ボランティアネットワークの組織強化と地域の防災力向上にいかに寄与すべきかの方針を確認しました。

今年度は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、各所の防災訓練等が中止になりましたが、新たな生活様式、新たな社会生活様式を見出し、新たな防災・減災活動に備えなければなりません。コロナ禍のボランティアセンターの運営・避難所の運営、大きな課題を抱えながら、一日も早い広域支援体制の確立が望まれるとともに、我がこととして備えを模索し充実してまいります。

新型コロナウイルスとの二重の災害にITCの活用、Web会議等が欠くことのできないツールとなっています。いかなる場面でも情報の共有化は必須ではないでしょうか。

本年も災害列島日本は免れることはできません、予断なき準備が必要となっています。

関東大震災から97年目の9月1日「防災の日」にあたり、特定非営利活動法人神奈川災害ボランティアネットワークは、神奈川県民に寄り添い、安全・安心の要とならんことを願い、会員各位・関係団体・多くの支援者の皆様のご指導ご鞭撻を頂戴し、神奈川の防災力向上のためにこれからも鋭意努力し活動を活発に展開していく所存ですので、皆様のご支援・ご協力を重ねてよろしくお願いいたします。

末筆ながら各位のご健勝、ご多幸を祈念しご挨拶申し上げます。